作品とかライフログとが忘備録とか

左右分割キーボードHelixをFrogpadライクな片手キーボードとして使う

2018 年 3 月 6 日

1


左右分割キーボード「Helix」のファームウェアを片手キーボードとして使えるようにカスタマイズしたところ非常に満足できる片手キーボードになったので具体例を共有したいと思います。
ようこそ片手キーボードの世界へ!

Helixとは

ないん(@pluis9)さんが設計した、左右分割キーボードです。組み立て方やパーツの選択でハードウェアのカスタマイズが簡単にでき、多ボタンで格子配列という片手キーボードにも適した特徴も持っています。
プロダクトとしての完成度のも高く、パズルのように組み合わされたパーツと薄くて無駄のない筐体、一貫した設計思想から来る機能美の体現のようなデザインで、然るべき所に出したら本気でグッドデザインを狙えるプロダクトではと思っています(笑)電子工作の門外漢から見ても、とてもレベルの高い設計であることはなんとなく伝わってきます。

片手キーボードの利点、難点

GUIにおける片手キーボードの利点は「マウスを握ったまま全てのキーをブラインドタッチ出来る」に集約されると思います。
マウスの作業「タブの切替、セルの選択、ポリゴン選択、ノードの移動、入力ボックスクリック、描画」からキーボードの作業「ショートカットによるツールの選択、モデファイアキーによる拡張機能、数値入力、文字入力」等が左右の手のポジションを全く代えることなくシームレスに行う事ができます。プロ向けのソフトは多機能化によりツールにショートカットを割り振る事がもはや不可能の域に達していますが、機能呼び出しボックスがあるソフトなら簡単にすべての機能にアクセスすることができます。

ただ、片手キーボード版Helixは長文やコードも書けるようにカスタムしてはみましたが、それでもほとんどマウスを使わない作業においては両手キーボードに対する利点はコーヒー飲みながらキーが打てるぐらいしか無いかもしれません。逆に行を跨いだちょこちょこした文章やコードの修正なんかには良さそうです。

FrogPadとは

Helixの片手キーボード化にあたっては、往年の名作片手キーボード「Frogpad」の動作やキー配列を参考にしています。私が試した片手キーボードの中でダントツで理にかなった設計だったからです。ただ、いくつかの不満点や個人的な使用方法に合わない仕様があったため、機能によっては大幅な変更もしています。
目立った変更点として、マウスの拡張ボタン等でモデファイアキーを担当させることを想定してオリジナル版で瀕雑だったトグルやモード保留が必要な機能をほぼオミットして単純化とスピードアップを図りました。片手で全てを完結するオリジナルの設計思想からは少し脱線してしまいました。
余談ですが現在Frogpadは資金調達に失敗し創業者のリンダさんの手を不本意な形で離れておりハードウェアは製造中止になっています。悲しい。

ビルド


自作キーボードというだけあってハンダ作業が必要なのですが、ないんさんが用意してくれたビルドガイドに沿って組み立てて行けばなんの問題もなく組み上がりました。
私はLEDテープを装着するUnderglowタイプを選択したのですが、キー下にLEDチップを埋め込んでいく方は難易度が上がるそうです。
ともあれAmazonで買ったこの2つだけで比較的簡単に組み上げることができました。Youtubeでのはんだ付けハウツー動画も色々上がっていて参考になりました!


 

カスタマイズ、ファームウェアのダウンロード


Helix製作者のないんさんが片手キーボードの用のファームウェアをブラッシュアップしてくれました!レイヤーキーを数ミリ秒でも早く押さなければならなかった同時押しの制限が撤廃されて明白な同時押しになりました!また機能の追加やキーマップの整理、LEDライトのちらつきの改善等が行われており完全に上位互換版として機能しています。

Helixはqmk_fimwareというキーボードのファームウェアに対応していたので、頑張って調べてカスタマイズしました。ドキュメントも充実していて、コードは年に数回しか書かない私でもだいたい何とかなりました。とは言え、よくわからず使用を諦めた機能もいくつかあります(笑)

ここにカスタマイズしたファームウェアをアップロードしましたので、興味がある方は是非ダウンロードしてみてください。そしておかしい所があったら教えてください><

ファームウェア:Bitbucket

OLEDのデータ(オリジナルを上書きする形になるので注意して下さい):OneDrive

Frogpadをリスペクトしてfroggyというカスタム名にしました。

froggyのキーマップ、使い方

Optionキー

ピンクで書いてあるキーは、Optionキーと同時に押された時に機能するキーです。同様にオレンジはNumキー。緑はSymbolキーです。
Optionキーは、単体でタップするとスペースキーとして機能します。

Funcキー

Nmキーと同時にFuncOnceを押すと、ファンクションモードになります。水色のキーが有効になり、何かキーをタップすると通常モードに戻ります。 LEDがついているとFuncモード中は紫に光ます。

入力モード

Lang1/2はMacの英数/かなキーに対応しています(たぶん)。AutoHotkeyでそれぞれ変換、無変換キーに対応させ、それをIMEの設定で日本語、英語に割り当てます。
(参考:ErgoDoxのキーマップを考える – d-yoshi’s blog
日本語変換中に無変換キーを押すと半角英数に変換してくれるように設定すると日本語で打ち始めても修正出来るので好みです。
(参考:Windowsで英数/かな入力切替は無変換/変換キーでしよう – TECHS LIFE
デフォルトの日本語←→英語のトグル切り替えが良い人は、Alt+`にキーマップを変更するのが良さそうです。

便利な機能

アプリのアンドゥのショートカットをCtrl+Zに統一すると、同じボタンでアンドゥができます。

ランチャーソフトを入れて、Ctrl+Shift+F1に割り当てるとアプリの起動が簡単です。私が使っているのはLaunchyです。数式を入れると答えが出るので簡易電卓にもなります。

キー配列に関して

Frogpadのキー配列は専門家によって開発された英文タイプに適した配列で、母音が人差し指ワンストロークに集中する等ローマ字入力の際にも都合のいい配列になっています。また、QWERTY配列と担当の指をある程度共通化する事により学習コストの低下と両手/片手キーボード使用時の混乱防止を実現しています。ところが一点だけ大きな問題があり、英文とローマ字ではKとPの優先度が間逆なため比較的頻出する「カ」行が3ストロークになるという弱点があります。ただし一音毎に母音が入るリズム重視の日本語入力と違って、英語タイピングはより流れが重要になるのでPとKを入れ替えてしまうと英単語やショートカットが打ちにくくなってしまうため日本語の文章の比重がかなり大きい人でない限りはFrogpad配列がいいと思います。

Enterキーは日本語入力で頻繁に使うため、オリジナルの場所より流れの良い場所に配置しました。

最上段はFrogpadには無かった、Symbolキーを押さずに頻出記号を打てる段です。これによりコーディングでも使える機会が増えるんじゃないかと思います。使う言語によって記号の配列を書き換えたほうがいいかも。

指の移動量に関わらず、ホームポジションへ戻りやすいキーほど特等席です。特に親指のキーが起点になるのでシール等を張って感触で分かるようにすると良いでしょう。

今後の改良点

二度押し機能(Tapdance)で一部記号キーや機能をまとめたりできそうですが、エラーが出て使い方が良くわからなかったので保留しています。解決できたら導入するかも。

下記の改善案はないんさん版のファームウェアにより完全に実現しました!

Frogpadでは、修飾キーと非修飾キーがミリセコンド単位でずれていてもOKというツイートを拝見しました。 この機能が実装出来ると打ち方の幅が広がりスピードも増しそうなので実装できないか調べてみたい。

高速タイピングするとエラーが発生する可能性もあるので要調査。
qmkのcomboという機能で出来そうな気もするのですが、実装方法が良くわからなかったので保留中です。

LEDの照明の明るさを変えるボタンを入れるかも。

まとめ

UE4みたいに本格的なプログラミングにもGUIが使えるようになってきた今、片手キーボードを使うともっと幸せになれる人って意外と多いかもしれません。最初は多機能の左手デバイスとして、Helixを片手キーボードとして使ってみるのはいかがでしょうか?グループ購入第二弾もあるかも知れないとの事ですよ!ないんさんの遊舎工房のアカウントをチェックすると良いかも。

色んな方々が作ったかっちょいいHelixの作例や、制作過程等はTwitterの#Helix祭りハッシュで色々と見ることができます!

※この記事は全てfroggyで書きました。

/ takuma

  1. […] キーキャップがかわいかったです。FrogyとはHelixの片手バージョンです。 […]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

プロフィール

タクマ

フリーランスのグラフィックデザイナー

グラフィック,映像,Web,UIなど

元3DCGCGアニメーター

Gallery

hum.id ヒューム・アイディ

takuma http://hum-id.jp/

ヒューム・アイディについて/ご連絡